6月19日、衆議院で出入国管理及び難民認定法、日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法、および住民基本台帳法の改定案が修正の上、可決された。これについて、私たちは、外国籍者の人権の観点から強く抗議する。
本法案は、特別永住者の常時携帯義務が外されたことなど原案にたいして一定の修正はなされたものの住民サービスのための基礎的制度を入管制度に従属させるという根本的な点は変更されないままだった。
また本法案の目的として、「外国人の公正な管理」とともに「適法に在留する外国人の利便性の向上」が謳われているが、実際には外国籍者を権利主体と認めず、管理をより一層強化するものとなっている。外国籍者の生活実態を踏まえず、罰則や処分つきの届け出義務を課すことは、彼ら・彼女らがこの社会で働き、暮らす一員であるという現実を見据えないものである。くわえて非正規滞在者・難民申請者を制度から完全に排除する点についてもきわめて問題が大きい。
審議過程にも大きな問題があった。本法案は外国籍者にたいする在留管理の抜本的な改定であるにもかかわらず十分な審議が行われなかった。とりわけ当事者である外国籍者の意見を広く聴取することがなかったばかりか、当事者に周知もされなかったことに強い遺憾の意を表明する。
一方、研修・技能実習制度については一年目から技能実習生と位置づけられることで労働法が適用されることになる点は評価する。しかし同時にこれは、労働者に転職の自由を認めない同制度を労働者の「受入れ」制度として固定化させるものでもある。
現在必要なことは排除や管理・監視の対象として外国籍者を扱う法制度ではなく、彼ら・彼女らが社会の一員として生きていくことができるための制度づくりである。また労働者の「受入れ」については、研修・技能実習制度をなし崩し的に利用するのではなく、労働者の権利が完全に保障されるような制度を改めて構築すべきである。
以上の理由から、本法案については参議院で徹底した審議の上、廃案にすべきと考える。
以上
2009年6月22日
移住労働者と連帯する全国ネットワーク
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